おかだのブログ

たくさん本読みます

【継続】武器になる哲学 06自由からの逃走【勉強用】

武器になる哲学読みます。

 

 

 

 

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「役に立たない学問の代表」とされがちな哲学は、ビジネスパーソンの強力な武器になる。現役で活躍する経営コンサルだから書けた、「哲学の使い方」がわかる1冊。


【本書で紹介するキーコンセプト】
●第1章 「人」に関するキーコンセプト 「なぜ、この人はこんなことをするのか」を考えるために
・ロゴス・エトス・パトス――論理だけでは人は動かない(アリストテレス
・悪の陳腐さ――悪事は、思考停止した「凡人」によってなされる(ハンナ・アーレント) ほか

●第2章 「組織」に関するキーコンセプト 「なぜ、この組織は変われないのか」を考えるために
・悪魔の代弁者――あえて「難癖を付ける人」の重要性(ジョン・スチュアート・ミル
・解凍=混乱=再凍結――変革は、「慣れ親しんだ過去を終わらせる」ことで始まる(クルト・レヴィン) ほか

●第3章 「社会」に関するキーコンセプト 「いま、なにが起きているのか」を理解するために
アノミー――「働き方改革」の先にある恐ろしい未来(エミール・デュルケーム
・パラノとスキゾ――「どうもヤバそうだ」と思ったらさっさと逃げろ(ジル・ドゥルーズ) ほか

●第4章 「思考」に関するキーコンセプト よくある「思考の落とし穴」に落ちないために
シニフィアンシニフィエ――言葉の豊かさは思考の豊かさに直結する(フェルディナンド・ソシュール
反証可能性――「科学的である」=「正しい」ではない(カール・ポパー) ほか 

 

www.kadokawa.co.jp

 

 

6回目になります

 

 

風邪をひきました。

この時期はみなさんも気をつけてください。

 

 

【06自由からの逃走】エーリッヒ・フロム

 

ja.wikipedia.org

 

 

現代に生きる私たちは、

無条件に「自由」を良いものだと考えています。

しかし、本当に「自由」というのは

そんなにいいものでしょうか?

 

 

エーリッヒ・フロムは

彼の著書『自由からの逃走』を通じて、

私たちの「自由」に対する認識に大きな揺さぶりをかけます。

 

 

市民が、中世以来続いた封建制度への隷属から解放されるのは

ヨーロッパでは16世紀から18世紀にかけて、

ルネサンス宗教改革経てからのことで

日本では明治維新を経てから、

ということになります。

 

 

この過程で市民が「自由」を獲得するまでには、

多数の犠牲がともなっており、

いわば「自由」というのは、

非常に高価な買い物であったわけですが、

ではその「高価な自由」を手に入れた人々はそれで幸せになったのか。

 

 

フロムはこの考察するにあたって、

ナチスドイツで発生したファシズム*1に注目します。

 

 

なぜ高価な代償を支払って獲得した「自由の果実」を味わった近代人が、

それを投げ捨て、

ファシズム全体主義にあれほどまでに熱狂したのか。

 

 

自由であることには耐え難い孤独と痛烈な責任を伴う。

これらに耐えつつなお、

真の人間性の発露といえるような自由を希求し続けることによって

初めて人類にとって望ましい社会は生まれるはずですが、

自由がその代償として必然的に生み出す、

刺すような孤独と責任の重さに多くの人々は疲れ果て、

高価な代償を払って手に入れた「自由」を投げ捨てて

ナチズムの全体主義に傾斜することを選んだ。

 

 

ナチズムの支持の中心になったのは

小さな店主・職人・ホワイトカラー労働者から成る下層および

中産階級だったという点にも注意が必要でしょう。

 

 

今まさに日本で進んでいる

「自由な働き方」の主な対象になっているのも、同様な層だからです。

 

 

フロムはまた自由から逃れて権威に盲従することを選んだ

一群の人々に共通する性格特性についても言及しています。

 

 

フロムはナチズウを歓迎した下層中産階級の人々が、

自由から逃走しやすい性格、

自由の重荷から逃れて新しい依存と従属を求めやすい性格であるとし、

これを権威主義的性格」と名付けました。

 

 

フロムによれば、

この性格の持ち主は権威に付き従うことを好む一方で、

他方では「自ら権威でありたいと願い、他のものを服従させたいとも願っている」

つまり、自分より上のものには媚びへつらい、

下のものには威張るような人間の性格です。

 

 

この権威主義的性格こそが、

ファシズム支持の基盤となったものだとフロムは言います。

 

 

ではどうすればいいのか。

『自由からの逃走』の最後に、

フロムは次のように回答しています。

 

 

人間の理想である、個人の成長、幸福を実現するために、

自分を分離するのではなく、

自分自身でものを考えたり、感じたり話したりすることが重要であること。

さらに、何よりも不可欠なのは「自分自身であること」について強い勇気と強さを持ち、自我を徹底的に肯定することだ。

 

 

 【感想】

 

 

自由なのに不自由というのはなかなか

おかしな話ですが、

確かにルールなく今から自由にしてくれと言われても困りますよね。

 

 

ある程度のルールの中だからこそ、

自由に動ける場合もあるのかもしれません。

 

 

自由だからこそ自分で何をするのか選択し

考え、行動することができれば

有意義な自由になるんだと思います。

 

 

 

【総括】

自由とは(概念)

 

 

 

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*1:極右の国家主義的、全体主義的政治形態。初めはイタリアのムッソリーニ政治運動の呼称であったが、広義にはドイツのナチズムやスペインその他の同様の政治運動をさす。自由主義共産主義に反対し、独裁的な指導者や暴力による政治の謳歌などを特徴とする。