おかだのブログ

たくさん本読みます

【継続】武器になる哲学 02予定説【勉強用】

武器になる哲学読みます。

 

 

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「役に立たない学問の代表」とされがちな哲学は、ビジネスパーソンの強力な武器になる。現役で活躍する経営コンサルだから書けた、「哲学の使い方」がわかる1冊。


【本書で紹介するキーコンセプト】
●第1章 「人」に関するキーコンセプト 「なぜ、この人はこんなことをするのか」を考えるために
・ロゴス・エトス・パトス――論理だけでは人は動かない(アリストテレス
・悪の陳腐さ――悪事は、思考停止した「凡人」によってなされる(ハンナ・アーレント) ほか

●第2章 「組織」に関するキーコンセプト 「なぜ、この組織は変われないのか」を考えるために
・悪魔の代弁者――あえて「難癖を付ける人」の重要性(ジョン・スチュアート・ミル
・解凍=混乱=再凍結――変革は、「慣れ親しんだ過去を終わらせる」ことで始まる(クルト・レヴィン) ほか

●第3章 「社会」に関するキーコンセプト 「いま、なにが起きているのか」を理解するために
アノミー――「働き方改革」の先にある恐ろしい未来(エミール・デュルケーム
・パラノとスキゾ――「どうもヤバそうだ」と思ったらさっさと逃げろ(ジル・ドゥルーズ) ほか

●第4章 「思考」に関するキーコンセプト よくある「思考の落とし穴」に落ちないために
シニフィアンシニフィエ――言葉の豊かさは思考の豊かさに直結する(フェルディナンド・ソシュール
反証可能性――「科学的である」=「正しい」ではない(カール・ポパー) ほか 

 

www.kadokawa.co.jp

 

2回目いきましょう、

 

 

寝る前に覚えていきましょう

 

 

【02予定説】ジャン・カルヴァン

 

 

ja.wikipedia.org

 

 

16世紀に始まった宗教改革*1

ルターによって口火が切られます。

 

ja.wikipedia.org

 

ルターはカトリック教会から破門され、

帝国から追放されますが、

ザクセン選帝侯によって保護を受け、

神学の研究にさらに打ち込みます。

 

ja.wikipedia.org

 

このルターの教えはドイツばかりか、

ヨーロッパ全土に広がっていき、やがて「プロテスタント

と呼ばれる大きな運動につながっていきます。

 

 

プロテスタントという言葉はもともと

「意義を申し立てる」という意味で

つまり「喧嘩を売る」と言うことになります。

 

 

当時のヨーロッパ世界を思想的に支配していたのが

ローマ・カトリック教会ですので、

すごいことだったんですね。

 

 

このルターがローマ・カトリック教会

贖罪符に対してケチをつけました。

 

 

ja.wikipedia.org

 

 

贖罪符については教会内部でも「アレはどうかと思うけどね」

という神学者も多くて、

半ば教皇をはじめとする権力者が作り出した「空気」に

押し切られて販売された側面もあり、

ルターの問題提起は教会の「痛いところをついた」ことになります。

 

 

このルターのプロテスタンティズムに強固な思想体系を与えたのが

ジャン・カルヴァンでした。

 

 

その思想体系がやがて資本主義・民主主義の礎となり、

世界史的な影響力を発揮して行くことになりますが、

そのポイントの最大の鍵が「予定説」になります。

 

 

ある人が神の救済をあずかれるかどうかは、

あらかじめ決定されており、

この世で善行を積んだかどうかといったことは、

まったく関係がない

 

 

驚くべき思想

カルヴァンはそもそも「善行を働いた」とか「悪行を重ねた」

とかいうこと自体どうでもいいことだと主張したのです。

 

 

予定説によれば、

信仰を篤く持とうが善行を多く重ねようが、

その人が神によって救済されるかどうかには「関係ない」

ということになります。

 

 

この考え方は、

私たちが一般的に考える「動機」の認識と大きな矛盾を起こします。

 

 

「報酬」と「努力」の関係で言えば、

「報酬」が約束されるからこそ「努力」するための動機が生まれる。

 

 

ところが予定説では「努力」は関係なく。

あらかじめ「報酬」をもらう人ともらえない人は決まっている

と考えます。

 

 

 

さて「努力に関係なく、救済される人はあらかじめ決まっている」

というルールの下では、

人は頑張れないし無気力になってしまうように思うのですが、

 

 

 

「まったく逆だ」と主張しているのがマックス・ヴェーバーです。

 

ja.wikipedia.org

 

 

救済にあずかれるかどうか全く不明であり、

現世での善行ももたないとすると、

人々は虚無的な思想に陥るほかないように思われるでしょう。

 

 

しかしヴェーバーは次のように説きます。

 

 

全能の神に救われるようにあらかじめ定められた人間であれば、禁欲的に天命を務めて成功する人間だろうと、考え、『自分こそは救済されるべき選ばれた人間なんだ』という証を得るために、禁欲的に職業に励もうとした」

 

 

この意見に対して賛否両論はありますが、

現在の社会の人事制度を考えてみると正しいのかもしれません。

 

 

その上でなお、因果応報を否定する予定説が、

資本主義の爆発的発展に寄与したのであるとするならば、

私たちは何のために莫大な費用と手間をかけて「人事評価」

というものを設計し、運用しているのか、

あらためて考えるべきなのかもしれません。

 

 

 

【感想】

 

 

予定説の最後に哲学者内田樹の紹介があります。

 

ja.wikipedia.org

 

 

自分の努力に対して正確に相関する報酬を受け取れる。

そういうわかりやすいシステムであれば、人間はよく働く。そう思っている人がすごく多い。

雇用問題の本を読むとだいたいそう書いてある。でも僕は、それは違うと思う。

労働と報酬が正確に数値的に相関したら、

人間は誰も働きませんよ。何の驚きも何の喜びもないんですもん。

 

 

 

予定説に関しては難しい記述が多く

正直わからない部分がありますが、

 

 

努力=報われるもの

という考えは確かにあまい考えなのかもしれません。

 

 

事実努力では超えられない壁というのは存在しますし、

その壁を超えられるかはその人の才能次第といった一面もあります。

 

 

本音をいうと全ての物事は努力によって解決でき

努力は全て報われると考えたいですが、

現実はやはり違いますね。

 

 

努力で全て上手くいかないからこそ、

人はある分野において秀でた人を応援するし、

だからこそ努力を重ねるのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でもまあ努力は大事ですけどね。

 

 

【総括】

努力、、、大事

 

 

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*1:

宗教改革(しゅうきょうかいかく、: Protestant Reformation)とは、16世紀中世末期)のキリスト教世界における教会体制上の革新運動である。贖宥状に対するルターの批判がきっかけとなり、以前から指摘されていた教皇位の世俗化、聖職者の堕落などへの信徒の不満と結びついて、ローマ・カトリック教会からプロテスタントの分離へと発展した。

ルターによるルター教会チューリッヒツヴィングリジュネーヴカルヴァンなど各都市による改革派教会ヘンリー8世によって始まったイギリス国教会などが成立した。また、当時はその他にアナバプテスト(今日メノナイトが現存)など急進派も力を持っていた