おかだのブログ

たくさん本読みます

【読了】海の見える理髪店【感想】

海の見える理髪店読み終えました。

 

f:id:okdken:20191013201824j:plain

【写真】海の見える理髪店

 

第155回直木賞受賞作

主の腕に惚れた大物俳優や政財界の名士が通いつめた伝説の床屋。ある事情からその店に最初で最後の予約を入れた僕と店主との特別な時間が始まる「海の見える理髪店」

意識を押しつける画家の母から必死に逃れて十六年。理由あって懐かしい町に帰った私と母との思いもよらない再会を描く「いつか来た道」

仕事ばかりの夫と口うるさい義母に反発。子連れで実家に帰った祥子のもとに、その晩から不思議なメールが届き始める「遠くから来た手紙」

親の離婚で母の実家に連れられてきた茜は、家出をして海を目指す「空は今日もスカイ」

父の形見を修理するために足を運んだ時計屋で、忘れていた父との思い出の断片が次々によみがえる「時のない時計」


数年前に中学生の娘が急逝。悲嘆に暮れる日々を過ごしてきた夫婦が娘に代わり、成人式に替え玉出席しようと奮闘する「成人式」

人生の可笑しさと切なさが沁みる、大人のための“泣ける”短編集。

amazonより引用

 

 

第155回直木賞受賞作

 

f:id:okdken:20191013223624j:plain

 

ja.wiki((pedia.org

 

 

2019年が第161回になるので6年前の受賞作になりますね。(もっと早く読みたかった)

 

 

全6編の短編集で構成されており、

1編ずつのつながりはないため、読みやすい作品でした。

 

 

題名の「海の見える理髪店」が1番最初の短編で

 

 

  1.  「海の見える理髪店」
  2. 「いつか来た道」
  3. 「遠くから来た手紙」
  4. 「空は今日もスカイ」
  5. 「時のない時計」
  6. 「成人式」    と続きます。

 

 

 

どれも個性的な作品で中でも「成人式」は胸にくるものがありました。

 

 

短編6編の感想をあげるのも長くなるので、

「成人式」の感想のみ書いていきます。

 

 

【物語】

 

ストーリーは15歳の女の子鈴音が交通事故によって亡くなった後の両親の物語になります。

 

 

鈴音が亡くなってから2人の間で鈴音に関係するもの(昔のビデオ、好きだった番組等)を極力見ないようにして過ごしていました。

 

 

その生活の中であらゆるものをすり減らして生きていきます(すり減らしているように感じます)

 

 

ある日お母さんが寝ている最中に

お父さんが昔のビデオを見ているのがバレてしまいます。

しかしそのビデオを2人はそのまま見ることに

 

 

鈴音が亡くなってから5年

タブーであるビデオに対して2人は向き合うことを決意しました。

 

 

そこには幼い時の鈴音の姿、

ふてくされた顔、泣いた姿、うろたえる声

そして多くの笑顔

何も変わらない日常がそこにはあったのです。

 

 

 

 

変わったのは自分たちと周りの環境、

そして鈴音の姿はありませんでした。

 

 

 

 

そんなある日自宅に鈴音宛の振袖カタログが届きます。

最初は怒りをあらわにしていましたが、

 

 

変わるきっかけをさがしていた2人

いっそ成人式に鈴音の代わりに出席することを決意

 

 

今まで疎かにしていた美容に取り組み、

少しでも20歳に見えるよう努力の日々を続け

 

 

髪の色を染め振袖を着てお父さんと成人式に向かいます。

 

 

式入場の際に入場口で止められるも、

鈴音の友達に助けられて式に無事参加できました。

 

 

鈴音が見るはずだった風景を2人は噛み締めながら見ます。

最後に鈴音の友達と一緒に笑顔で写真を撮り物語は終了します。

 

 

 

 

題目として娘を亡くした両親という少し重い入り方をしますが、

その中での両親の葛藤、死に対するやりきれなさ

成長そして感謝を感じられる物語でした。

 

 

 

【ちょっと感想】

 

 

 

両親が成人式に入る時のドキドキ感はすごかったです(恥ずかしくなって読むの止めようかと思いました笑)

 

 

娘の成人式に出席する決意

それを実行する覚悟

とても感服しました。

 

 

娘が見るはずだった成人式を2人はどんな感情で見たのでしょう。

本当なら20歳になった鈴音が参加していたはず、

 

 

その心情は計り知れませんが、

それを乗り越えて笑顔で進んでいく2人に感動しました。

 

 

誰しもが1人で生きているわけではなく、

周りの人間に支えてもらいながら生きてきた。

 

 

これからは亡くなった鈴音にも支えてもらいながら生きていく

 

 

そう簡単にできることではありませんが、

これからも笑顔で生きていってほしいですね。

 

 

 

 

まだ私には娘はいません(結婚すらしてません)が愛娘が亡くなったら、

正気でいられる自信があまりないですね。

 

 

この両親みたいに強く優しく生きて生きたいです。

 

 

 

  • 【PS】

 

 

 

最近読む量がめっきり減ってきてしまったので、

またブログであげていこうと思います。

 

読んだ本はたくさんあるんで、

ゆっくり紹介していきます。

 

 

では、ありがとうございました。

 

 

購入はここから

[http://:title]

 

よかったらクリックしてください

にほんブログ村 本ブログへにほんブログ村 本ブログ 読書日記へ